2018年は5~7月の異常高温、秋の台風などが日本列島を襲った。印西市の菜園に被害をもたらしたのは5~7月の異常高温、秋の台風(強風)である。
(台風で倒れたナスの合掌式支柱)
5~7月の高温で大玉スイカ、中玉スイカ、カボチャの甘みが無くなりほとんど廃棄した。
台風の強風で秋ナス、秋キュウリ、蔓ありインゲンが被害を受けた。
台風の塩害で冬ダイコンの生育が大幅に遅れた。春から秋は異常気候であったが、その外は温かい天気が続いた。2018年の野菜栽培結果を回顧してみる。
1.気候
2018年の印西市の気候で特記すべき点は
①5~7月の異常高温で大玉スイカ、中玉スイカ、カボチャの甘みが無くなる。
➁台風による強風被害が2回、塩害が1回あった。
など5~10月は異常高温や台風で不順な天候が続いたが、その他は比較的良好な気候であった。
2.作柄
今年の作柄は平年並み、乃至豊作のものが多かった。
①豊作の作物
夏キュウリ、ナス、ピーマン、ゴーヤ、キャベツ、ブロッコリー、スティックブロッコリー、白菜、モロヘイヤ、のらぼう菜、ショウガ、緑肥用小麦。
➁平年並みの作物
そら豆、ジャガイモ、玉ネギ、冬イコン(青首ダイコン、三浦ダイコン)、スティックダイコン、サトイモ、スナップエンドウ、大玉トマト、ミニトマト、長ネギ、細ネギ、エシャレット、ワケギ、人参、小松菜、シュンギク、パセリ、グリーンアスパラ、サニーレタス、小カブ、ヤマイモ、ウド、ハヤトウリ、ニラ、シシトウ、唐辛子、ほうれん草、ミツバ、ゴボウ、菜花、落花生。
③不作の作物
大玉スイカ、中玉スイカ、カボチャ、イチゴ、ニンニク、オクラ、コンニャク。
大玉スイカ、中玉スイカ、カボチャ、イチゴは異常高温で甘みの少ないものとなる。ミョウガも水不足で生育不良、ニンニクとコンニャクは病気で収量が大幅に減少した。
3.新規栽培法
新しくジャガイモの蜜植栽培、サツマイモの蜜植栽培を行なった。
①ジャガイモの蜜植栽培
ナス科野菜の栽培面積を半減するためのテストをキタアカリで行なう。黒マルチを張った畝に2条植えの蜜植栽培を行なう。結果は通常の1条植えと同程度(14kg~16kg/種イモ1kg)であった。肥料を増量すればトーヤ並の20kgは採れると考えている。
今後は肥料を増加し蜜植栽培を行なう予定である。
➁サツマイモの蜜植栽培
サツマイモの栽培面積を半減するためのテストをベニハルカで行なう。黒マルチを張った畝に2条植えの蜜植栽培を行なう。収穫時期を見誤り早めとなり正確な比較が出来なかった。
4.野菜のプチ直売所販売
2015年からコスモプラザにある健康マージャン室のプチ直売所で食べきれない野菜を販売している(1袋100円)。販売の目的は栽培した有機・無農薬野菜が美味しい味に仕上がっているかを確認するためである。
有機・無農薬野菜で好評な野菜はコンニャク(加工品)、キュウリ、ナス、スナップエンドウ、そら豆、サトイモ、ヤマイモ、サツマイモ、サラダ用玉ネギ、ピーマン、長ネギ、ニンニク、ブロッコリー、キャベツ、菜花、ダイコン、ゴボウ、のらぼう菜、ショウガ。
僅かの品数でも収穫・洗浄・袋詰めに多くの手間と時間が掛るが、軽トラを購入したので週3回の販売を行なっている。今年の売上高は昨年の20%増であった。
5.家の光協会発行の「やさい畑」に3回掲載
2018年も「畑のエジソン技あり菜園塾」として有機野菜の栽培法が掲載される。
春準備号:ジャガイモ・長ネギ・レタス・ニラ・長イモ・ルッコラ・パセリの野菜づくりと3つの心がけ(18ページ)
夏号:野菜に捨てるところなし 残渣の徹底活用術(5ページ)
秋号:ソラマメの最強整枝術(5ページ)
2016年春準備号(1月号)から始めた「畑のエジソン技あり菜園塾」は、2018年春準備号(1月号)で完結した。「やさい畑」編集部の要請で野菜栽培に関わる技術を紹介している。
今後も14年間続けている有機無農薬栽培の全てのノウハウをブログで紹介して行く。全国の家庭菜園の皆様に少しは参考になると考えている(2018年12月31日作成)。